2006年05月19日

第5話 猫に鈴

「ふう、落ち着いた。助かりましたマダム。そしてSenaもJanも、すまなかったね。」

カフェ『セイウチ』のマダム、リサさんはにっこり微笑むと、僕たちの食器を下げ始めました。

なにはともあれ、ご無事で何よりです、兄さま。

「まったく、Arlonは鍛え方が足りないのですわ。私がJanの様に頑丈に鍛え上げて、肉の盾として使って…」

だからあんたが言うなと…姉さま。また肉の盾とか言ってるし。

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「ノンノン、姉さん、僕は貴女が優雅に暮らすため…Bustor家を更に発展させなければなりません。僕が若くして命を落とすなど、 “あなたの為に”あってはならないこと。」

おいまてよ詐欺師…いや兄さま…。

「姉さまの生活の安定の為にも、今の僕にはBustorを継ぐ事だけを考えさせて下さい」

うまく逃げたー…(゜Д゜)

「まあ、Arlon…そこまでして“私の”栄光の為に尽力を…。あなたの気持ち、しかと受け取りました。 肉盾はJanにしか頼めないわね」

昔から兄さまはこういう人でした。
うまく姉さまのご機嫌をとり、父さまさえ煙にまき、嵐(姉さま)を避けるために海外留学と称して逃亡。
持ち前のルックスと饒舌を武器にシガラミをすり抜け、時には利用し…とにかく、調子のいい男なのです。

しかし兄さま、留学中のあなたが何故新大陸へ?

「ああ、二人が新大陸にに居ると父さまから聞いてね。新学期までのバカンスを利用して会いに来たのさ。」

そうですか…相変わらず優雅なことで。

リサ「あの、そろそろ閉店ですのでチェックのほうを…」

Σ(@Д@|||)

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3人「ごめんなさい」

その夜、しっかり請求された3人分のチョコラテとアボカドサンドの代金が払えない僕達は、セイウチカフェの“軒先” で雨露を凌ぐ羽目になりました。
お約束の皿洗いと、明日の朝、開店前の掃除に料理の仕込みの手伝いまで約束させられ…。

 

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「こうして3人で横になるのは何年ぶりかな、Jan。昔を思い出すよ…」

そうですね、兄さま。
床が石じゃなければどんなに幸せでしょう。

おや、姉さま…こんな場所でもグッスリ眠っていらっしゃる。

 

夜も更けたころ。

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あれ、兄さま…こんな時間に何処へ?
また何処かの女性と逢引でもするのかな…。

久しぶりに姉兄と川の字で眠ったからでしょうか。
子供の頃のような悪戯心と好奇心を覚えた僕は、明日の朝兄さまをからかってやろうと、こっそり後をつけてみるのでした。

しかし偶然にもそこで、僕は兄さまの、言わば裏の顔を見てしまったのです。

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兄さま、こんな路地裏に何の用が…?
逢引って雰囲気じゃあ無さそうだし…。

 

!?


 
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謎の男「セイウチ」
Arlon「萌え萌え」

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二人「ばきゅん♪」

 

なに「ばきゅん♪」って…。
あ、相方の謎の人、動作に若干照れが見られます。
それに比べて兄さま、ノリノリでいらっしゃる。

って、そんなことで感心してる場合じゃなく!
これは…?

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謎の男「ふむ、本物の“鈴”だな」
Arlon「ああ」
謎の男「どうでもいいが、この合言葉はどうにかならんのか」
Arlon「父さまの指示だ。不満があるなら貴殿との契約は打ち切るしか…」
謎の男「判った。それより、お館様(Bustor家頭首、つまり父さまです)からの司令と接触成功の報酬だ。受け取れ。」
Arlon「確かに。」
謎の男「以上だ。今後もターゲットから目を離すな。それじゃあな。」

 

え?兄さま、“鈴”とかコードネームで呼ばれてるし、ターゲットって、僕ら!?

Arlon「判った…っておい、忘れてるぞ」
謎の男「あ…やっぱりやるのか…」

Arlon「セイウチ」
謎の男「萌え萌え」


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Arlon「にゃん♪」

謎の男「…」

Arlon「おいどうした?ほれ、にゃん♪

 

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謎の男「おい、やっぱりあのじじいボケてるぞ!なんだこれ!?なんだこれ!?にゃんって?ねぇ、なにこれ!

Arlon「静かにしろ!誰かに感付かれたら…。くっ…止むを得ん、許せ!」

 

(# ゚∀゚);y=ー(・ω・)・∴ターン


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Arlon「やはり並の隠密には荷が重かったか…。誰にも見られていなければ良いが…」


…なに?隠密って!
兄さま…いや、え、それより父さま…にゃんって?
っていうか死んでるし、あの人!

ああっもう!ツッコミみどころが多すぎて何がなにやら!

 

…ん?

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衛兵「おい、そこに誰か居るのか?」

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Jan「にゃん♪」

衛兵「なんだネコか…」

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う…つい…orz

posted by Jan=Paul at 14:16| Comment(2) | TrackBack(1) | 華族の日常 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こ、これは面白い
Posted by 北 at 2006年05月19日 19:52
直球な賞賛アリガトウゴザイマス。
こんなものならボロボロ量産いたしますので、今後ともヨロシクちゃんです。
Posted by 管理人suzysuzy at 2006年05月19日 21:14
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